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2008年04月10日

加藤英明・山崎尚志 『野球人の錯覚』


加藤英明・山崎尚志 『野球人の錯覚』(東洋経済新報社 2008年)

「ピンチの後にチャンスあり」、「エラー(ファインプレー)が試合の流れを変える」、「無死満塁からは意外と点が入らない」。いずれも、野球中継でよく耳にする“通説”です。しかし、これらは本当なのか。

本書では、ファイナンスの専門家が、1年分のプロ野球のデータをもとに、“野球の通説”一つ一つについてひたすら検証を重ねています。
検証を通じて見えてくるのは、解説者が無自覚に乱発する“通説”のほとんどが、根拠のない錯覚であるということ。少なくとも、解説者や実況担当者が、無批判に乱発している“通説”は、相当疑ってかかった方がいいでしょう。

それにしても、あきれるのは、解説者や実況担当者がいかに不勉強かということです。
ここ数年、本書のような検証本は書店にあふれているのに、彼らの解説は旧態依然のまま。仮にも、野球の専門家である以上、もっと勉強して欲しいものです。

検証のためのデータが1年分しかないこと、「流れ」の定義上の問題などから、この本の結論が全て正しいとは言い切れません。また、同じような検証と文章の繰り返しは、途中でだれてきます。個人的には、どことなく片手間で執筆されたという印象も拭いきれません。
それでも、一読すれば、解説者のおしゃべりに心を乱されることなく、野球観戦に集中できるようになると思います。

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