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2008年10月28日

鈴村裕輔 『メジャーリーガーが使いきれないほどの給料をもらえるのはなぜか?』

鈴村裕輔 『メジャーリーガーが使いきれないほどの給料をもらえるのはなぜか?』(アスペクト 2008年)

申し訳ありませんが、完全にタイトル倒れ、または看板に偽りありと言わざるを得ません。
本書のタイトルにもなっている問いに対しては、「メジャーリーグが拡大路線を歩んできたから」という、きわめて漠然とした解答が、大雑把なメジャーリーグの歴史と共に提示されているだけで、何も新しい発見はありません。

この著者の本を読んだのは初めてですが、本書に掲載されている経歴によれば、法政大学の研究員で、野球史の研究家だそうです。しかし、この本が、まがりなりにも学術の世界で野球史を研究している専門家による最新の研究成果だとすると、日本のスポーツ研究という分野は、相当の距離をおいて、欧米の後塵を拝していると思われます(この本が、たまたまそういう存在だったと信じたいですが)。

そもそも本の主題が曖昧な上、著者の主張とその裏づけがあまりに漠然としています。
タイトルから察するに、社会経済的な側面からメジャー式経営に切り込むのかと思いきや、ただ歴史を淡々と述べるに留まるのみです。最後に、メジャーリーグの環太平洋地域への進出の提言らしきものもありますが、それまでの内容が希薄なため、酒飲み話の域を出ていません。

帯にある「最新のデータを駆使して分析、解説」とは、具体的に何を指しているのか理解に苦しみます。僭越ですが、メジャーリーグ情報に容易に接することができるようになった現在、“専門家”の手による著作がこの程度の内容で許されるのでしょうか。

2008年09月30日

金本知憲 『覚悟のすすめ』

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金本知憲 『覚悟のすすめ』(角川oneテーマ21 2008年)

野球をはじめスポーツ関係の書籍を読むのは好きなのですが、ノムさんなどの一部の人を除いて選手や監督自身の著作はほとんど買いません。
生意気なようですが、内容はスポーツ誌等のインタビューの範疇を出ていないレベルのものが多く、文章も読み物としての一定水準に達していないものも少なくないと感じているからです。そんな中、なかなか評判で売れ行きも好調ということで、久々に“選手もの”に手を出してみました。それが、我らが金本の『覚悟のすすめ』です。

内容を一言で表すとすれば、金本の仕事としての野球へ取り組み方を中心とした、「金本流仕事の仕方」と言えばいいのでしょうか。

金本が、星野SDと並んで、21世紀型タイガースの構築の最大の功労者の一人なのは、多くの人に異論のないところだと思います。本書の全体を通して、野球にかける真摯な思いが伝わってきます。金本と共に、タイガースが戦う集団に変わっていった過程の舞台裏と、現在のチームの雰囲気が生々しく伝わってくる点は、現役選手の著書ならではの魅力です。

ただ、あまりにも多くを背負っている金本だけに、思いを共有できる新井の獲得は英断でした。単なる戦力的な向上のほかにも、新井の加入で金本の精神的な負担も軽減されるでしょうし、金本が目指す「戦う姿勢」をチームの伝統にという思いを結実させるためにも、新井は最高の存在です。

虎ファンは勿論、楽しめるでしょうが、それ以上にタイガースの選手に読んでもらって、金本という超一流選手から、「戦う姿勢」を学ぶことが、本書の一番の使い方かもしれません。

2008年09月01日

ゆでたまご 『肉萬 キン肉マン萬之書』

ゆでたまご 『肉萬 キン肉マン萬之書』(集英社 2008年)

好きなマンガ・ベスト3は何かと問われても、『キン肉マン』は入らない。
もはや単なるマンガという領域を超えて、他のマンガとは一線を画した存在。いわば、自らの血となり肉となって吸収された特別な存在。それが『キン肉マン』なのです。

そんな『キン肉マン』が今年、生誕29周年を迎えたことを記念して発売された『肉萬』。もちろん、見過ごすことはできません。
嶋田先生と各所に突っ込みながら振り返るストーリーや全キン消しコレクションの解説もすばらしいですが、ウォーズマンの少年時代の読み切り漫画は秀逸です。「機械の血」という意味不明な設定に、手術による後天的な特質の遺伝、ウォーズマンの本名など、次々と飛び出すゆでたまごワールドに完全にKOされました。
どうでもいいことですが、ゆでたまご先生の中では今更ながら、ウォーズマンがマイブームのようです。

先生は、相変わらず読者の想像の斜め上を行きながら、読者の期待に応えるという“超人技”をいかんなく発揮し続けています。
よりおもしろくするためには、前週の設定をあっさりと捨てる勇気と潔さ。得意技の“後付け”も、読者をより一層楽しませるための表現方法の一つだったことが、改めてわかりました。失敗を恐れずに、己の信じた道を進むゆでたまご先生と『キン肉マン』は世界の、少なくとも我が家遺産に認定されています。

追伸。土曜日に『肉萬』を購入し、嫁さんと『キン肉マン』について語り明かした挙句、日曜日の昼食はすき家に牛丼を食べに行きました。

2008年06月30日

出野哲也編著 『プロ野球最強選手ランキング』

出野哲也編著 『プロ野球 最強選手ランキング』(彩流社 2008年)

歴代プロ野球選手の野手と投手で、誰が“最強”かを決める。基本的には、ただそれだけの内容です。

本書では、野手については、RC(Runs Created)という指標に、活躍した年代、守備位置による補正を加えたPARCという指標を基準に、投手については、PR(Pitching Runs)という指標をもとに、野手歴代300位と投手歴代100位を選んでいます。
RCは、「各打者が単独で生み出すと予測される得点を示す値」のこと。PRは、その投手が「年間でどれだけの点数を防いでいるか」を示す値のことです。

ちなみに、野手ベスト5は、①王貞治、②野村克也、③張本勲、④長嶋茂雄、⑤山内一弘でした。投手ベスト5は、①稲尾和久、②別所毅彦、③金田正一、④藤本英雄、⑤ビクトル・スタルヒンとなっています。
野手、投手ともに、瞬間風速的な活躍ではなく、通算成績を重視しているために、プロでの活躍した期間が長い選手ほど、上位に食い込んでいます。さらに、記録上の問題でしょうが、日本のプロ野球だけの成績に限定しているために、野茂、イチローなどのメジャーリーガーの順位は、それほど高くありません。

最強選手。野球好きならば、誰もが一度は考えたことがあるであろう究極の命題。
人それぞれの価値観なり尺度なりがあるでしょうが、この本は非常に参考になることだけは間違いありません。今度、歴代最高ベスト9なんかを考えてみましょうか。

淡々と選手解説が続くだけですが、4,200円という値段にも関わらず購入を決意させるだけの内容はあります。

2008年06月10日

二宮清純 『プロ野球の一流たち』


二宮清純 『プロ野球の一流たち』(講談社現代新書 2008年)

この土・日に、東京に帰っていまして、その旅のお供に。
もともと雑誌に連載されていた筆者の野球エッセイに加筆訂正をして収録した一冊です。大上段に構えるようなテーマがあるわけでもなく、気軽に読めます。

指先の使い方に課題が残るという松坂の投球術から、内角を捌けずに無冠の清原(オ)、山崎(楽)の半生などなど、なかなか興味深く読ませていただきました。日米野球格差の問題やアマチュア野球界への提言など、なるほどと思わせる内容も少なくありません。
現場主義の立場から、はっきりとものを言うスタンスには共感できますが、欲を言えば、もっと独自の視点を示して欲しかったです。とはいえ、筆者の著作はこれが初めてなので、その主義主張については、あまりよくわかっていません。

一言で言えば、良くも悪くも旅のお供には最適な一冊でした。

2008年05月12日

軍司貞則 『高校野球「裏」ビジネス』

軍司貞則 『高校野球「裏」ビジネス』(ちくま新書 2008年)

これは、おもしろい。野球ノンフィクションでは、久々の大ヒットです。
ライオンズの裏金問題に端を発した高校野球特待生問題を入り口に、不透明な金銭問題や野球留学の底に深く根を張るボーイズリーグの実態に切り込んでいきます。どの情報も、作者が足で地道に稼いだものばかりで、その労力には頭が下がる思いです。情報提供者との人間関係の構築など、非常に手間がかかる地道な取材活動の結晶が本書でしょう。

内容もさることながら、その文体や構成も秀逸で、最後までぐいぐいとひきつけられます。作者の旅の進行と共に、「高校生とカネ」、いや「中学生とカネ」と言った方がいいのか、次第に暴かれていく日本野球界の暗部。

高校野球の監督、ボーイズリーグ関係者、学校経営者、野球ゴロ、ブローカー、元プロ野球選手…。
人身売買とすら受け取れる、中学生に群がる大人たちの生々しい、どろどろした証言の数々。
いまや日本一の投手となった“宮本有”、PL学園を裏で支えた人材供給担当の男、東北地方で繰り広げられる熾烈な甲子園出場(と中学生獲得)競争、その根っこを手繰ると、出てくるのはボーイズリーグの存在。確かに、ボーイズリーグを抜きに特待生問題(や野球留学問題)を論じても、「絵に描いたもち」でしょう。それにしても、高野連とはどこまで堕落した団体なのか。

「野球とカネ」。どこかで聞いた話と思うなかれ、綿密な取材による裏づけが単なる噂を“現実”へと昇華させています。『Number』に既出の話もありますが、野球ファンなら一読をお薦めします。

2008年04月17日

日本プロフェッショナル野球組織他編 『公認野球規則2008』


日本プロフェッショナル野球組織他編 『公認野球規則2008』(ベースボールマガジン社 2008年)

2002年から購入し続けている『公認野球規則』。
以前はベースボールマガジン社から直接購入していましたが、市販版が発売された3年前からは、書店で簡単に購入できる市販版で揃えることにしました。

さて、今年度版は走塁、記録に関する6項目が改正されましたが、特に気になるのが盗塁の記録に関する規則の変更についてです。
今年から、走者が盗塁を企てても、守備側が関心を示さなければ盗塁とは記録しないという規則が厳格化されることになりました。これにともなって、「守備側が無関心だったかどうか」についての具体的な【原注】が追加されています。

自分用のメモとしても、簡単にまとめておきます。

◆野球規則10.07g 【原注】より
①イニング
②スコア
  試合の展開次第ということでしょう。例えば、試合終盤に大量点差が開いていた場合は、盗塁として記
  録されないということでしょう。ただし、具体的なイニング、点差については、判然としません。記録員の
  判断次第となるのでしょう。
③守備側が走者を塁に留めようとしていたかどうか
④投手が走者にピックオフプレイを試みたかどうか
  牽制や守備体型などの盗塁防止策を取っていたかどうかということでしょう。
⑤盗塁に対して、通常塁に入るべき野手が塁に入る動きをしたかどうか
  二盗の際に、誰も二塁に入らない場合等が「無関心」と判断されるということでしょう。
⑥守備側が走者の進塁にこだわらない戦術的動機があったかどうか
  例えば、走者一、三塁で、一塁走者が二盗を試みたとき、三塁走者の本塁突入の防ぐために、一塁
  走者の進塁にはこだわらなかったと判断された場合には、盗塁が認められるべきとあります。
⑦守備側に走者に盗塁が記録されることを強く拒もうとしたかどうか
  守備側のプレイヤーとリーグ記録や盗塁タイトル争いをしている場合は、強く拒もうとしていたと判断
  できるとしています。

個人的には、⑦のような状況が明言されていることに一応、安心しました。
これで、タイトル争いをしている選手が所属したチーム同士の対戦であれば、ペナント終盤の大量点差の消化試合であっても、タイトル争いが可能となる理屈です。しかし、タイトルを争う選手が所属するチーム同士の対戦でない場合はどうなるのでしょうか。
記録員の判断が大きく記録に影響しそうな改正だけ、くれぐれもタイトル争いに水を注すような判断はごめんこうむりたいものです。

2008年04月14日

小島克典編著 『プロ野球2.0 立命館大学経営学部スポーツビジネス講義録』

小島克典編著 『プロ野球2.0 立命館大学経営学部スポーツビジネス講義録』(扶桑社新書 2008年)

MLB時代の新庄の元通訳として知られる著者が、立命館大学で2007年春に担当した特殊講義をまとめた講義録です。
大学の講義といっても、団野村氏、スポーツ弁護士こと水戸重之弁護士、阪神タイガース営業部の畑野幸博氏、ファイターズ球団社長の藤井純一氏など、毎回、プロ野球界のそうそうたる面子のゲストスピーカーが出席した、なかなかに興味深い内容です。

個人的に秀逸だったのは、団野村氏の回。
メッツと4000ドルで契約した選手を、ヤンキースに395万ドルで契約させた話は、現場で活躍する人間ならではの生々しい実態が垣間見えて、非常に興味深いところです。団氏の話は全体的に金銭絡みだからか、他の回よりも生臭い話が多く、そこがまたおもしろいのです。

もう一つ挙げるとするれば、ファイターズ球団社長の藤井純一氏とベイスターズ元球団社長の大堀隆氏の2人がゲストスピーカーとして登場した回です。
こちらは、マクロ的な視点から、プロ野球界をどう盛り立てていくべきなのかということが語られています。やや総論的で、結論は一般的なのですが、実際にチームを日本一に導いた球団社長という現場責任者の声だけに、妙に説得力があります。
パ・リーグが懸命に野球を盛り上げようと模索する中、セ・リーグの危機感のなさは深刻です。

最後に、講義ではなく、著者による最終章。
特に印象的だったのは、「歩いては海をわたれない」という言葉です。
これは、著者が通訳をしていた新庄が、マイナーリーグの試合でノースリーから打ってショートゴロに倒れた際、同僚がかけた言葉。ノースリーから四球を待つのではなく、打って出たことを称える一言で、「四球を待つようでは、メジャーに上がれない」というわけです。これは、著者がアメリカで聞いたもっとも印象的だったというフレーズでもあります。
ストライクを積極的に打っていく。きわめてシンプルな野球の精神ですが、勝ち負けばかりにこだわりがちな昨今、もっと大切にしなくてはならない事柄ではないでしょうか。

2008年04月11日

小関順二 『プロ野球 問題だらけの12球団 2008年版』


小関順二 『プロ野球 問題だらけの12球団 2008年版』(ぴあ 2008年)

初めて2年連続で買ってしまいました。
説明は不要だと思いますが、著者による開幕前の12球団の戦力評です。

今年度版のトピックは、各球団の過去10年間の外国人補強について。
過去10年間、タイガースの外国人選手は38人で、平均在籍年数は1.68年です。1.68年という数字は、イーグルス、ベイスターズに次ぐ3番目の短命さ。
23人が在籍1年で帰国ということが足を引っ張っているわけですが、FA、トレード頼みのチーム作りと共に、批判の対象となっています。

タイガースにおいて、もう一つ批判の対象となっているのが、チームの高齢化です。
もはや、毎年おなじみのテーマとなってしまっていますが、そんな中でも、桜井と林を高く評価して、若返りの機運を促しています。厳密には若手とは言えない2人ですが。桜井、林は今年こそ一人立ちさせなければ、タイガースお得意の“永遠の若手”がまた増えてしまいそうです。

その他は、恒例のドラフト批評。
『2007年版』で上園のブレイクを予言した著者が押すのは、石川と清原。“真の若手”が、著者の言う「干上がった投手陣」の救世主となるか、注目しましょう。

なお、今年度版は版元が経営再建中の草思社から、ぴあに変わっています。

2008年04月10日

加藤英明・山崎尚志 『野球人の錯覚』


加藤英明・山崎尚志 『野球人の錯覚』(東洋経済新報社 2008年)

「ピンチの後にチャンスあり」、「エラー(ファインプレー)が試合の流れを変える」、「無死満塁からは意外と点が入らない」。いずれも、野球中継でよく耳にする“通説”です。しかし、これらは本当なのか。

本書では、ファイナンスの専門家が、1年分のプロ野球のデータをもとに、“野球の通説”一つ一つについてひたすら検証を重ねています。
検証を通じて見えてくるのは、解説者が無自覚に乱発する“通説”のほとんどが、根拠のない錯覚であるということ。少なくとも、解説者や実況担当者が、無批判に乱発している“通説”は、相当疑ってかかった方がいいでしょう。

それにしても、あきれるのは、解説者や実況担当者がいかに不勉強かということです。
ここ数年、本書のような検証本は書店にあふれているのに、彼らの解説は旧態依然のまま。仮にも、野球の専門家である以上、もっと勉強して欲しいものです。

検証のためのデータが1年分しかないこと、「流れ」の定義上の問題などから、この本の結論が全て正しいとは言い切れません。また、同じような検証と文章の繰り返しは、途中でだれてきます。個人的には、どことなく片手間で執筆されたという印象も拭いきれません。
それでも、一読すれば、解説者のおしゃべりに心を乱されることなく、野球観戦に集中できるようになると思います。

2008年03月22日

『野球の見方が180度変わるセイバーメトリクス』

『野球の見方が180度変わるセイバーメトリクス』(宝島社 2008年)

マイケル・ルイス『マネーボール』やレッドソックスの成功などで、近年、日本でも注目されるセイバーメトリクス。
打率、打点のような、従来使用されてきた野球選手の評価指標に一定の疑問を呈し、OPS(長打率+出塁率)といった新評価指標を提示し、新たな野球観を提供してくれたセイバーメトリクスは、そのエポックメイキング的な魅力ゆえに、多くの野球ファンの心を躍らせてくれました。しかし、一般の野球ファンには、なかなか実態がわかりにくかったのも事実。

本書は、そんなセイバーメトリクスの入門書として最適の一冊だと思います。
先にあげたOPSのような古い部類の指標から、WS(チームの勝利への貢献度)やBABIP(本塁打以外の打球でフィールド内に飛んだ打球が安打になる割合)に代表される新しい複雑な指標まで、日々進化するセイバーメトリクスを簡潔に紹介してくれています。

昨年の藤川の驚異的な活躍やガイエル(ヤ)、岸田(オ)、栗山(西)といった隠れた注目選手の存在などが、データ的な裏づけから見えてくるのは、非常に楽しいです。
ちなみに、タイガースの各イニングの先頭打者の生還率は37%とリーグ最低。いわゆる「あと一本」が、データ的に裏付けられています。先発の整備も不可欠ですが、打撃陣の強化も急務です。

四球を重視、犠打よりも強攻策、盗塁は控え目、セイバーメトリクスにより生まれてきた新たな戦術の一つですが、どこかで聞いたような話と思っていたら、本書でもセイバーメトリクス的思考を持つ監督として、岡田監督が紹介されていました。
正直、退屈と感じてしまう岡田野球ですが、これが新たなデータ野球なのか、それとも放置野球なのかは興味あります。セイバーメトリクス=放置ではないと思いますが。

2008年02月23日

野村克也 『あぁ、阪神タイガース』

野村克也 『あぁ、阪神タイガース』(角川oneテーマ21 2008年)

野村克也。人によって好き嫌いが、大きく分かれるであろうノムさん。
タイガースを去ってからのその言動ゆえ、嫌いになったはずでしたが、書店で見かけて、思わず手に取ってしまいました。

内容は、野村流タイガース評です。相変わらずぶつぶつとつぶやくような、後ろ向きな批判ばかりですが、思わず納得してしまう的確な指摘ばかりなのが、また不思議なのです(結局、ジャイアンツが一番好きなわけですが)。
「タイガースの選手は子供」、「エースと4番は育てられない」といつもの話が続く中、目新しいのは岡田監督批評。試合中、ほとんど動かない岡田監督を「監督の仕事を放棄している」とばっさり。仰る通りです。

なんでこんなにノムさんが気になるのかといえば、やはりとにかく野球について考えて、考えて、考えぬいているからというのと、神宮で見た(見せつけられた)スワローズ野球でしょう。
神宮がホームだった頃、スワローズには連戦連敗で悔しい思いをする一方で、その密度の高い試合運びには敵味方を忘れて魅了されていました。
あの時は、本当に野球が面白かった。あれほど楽しい野球は、「監督が仕事を放棄している」タイガースでは無理なのか。

最近読んだ野球関連の本の中では、ダントツのおもしろさでした。
野村克也、なぜか気になる男です。やっぱり、好きなのかもしれません。

2008年02月17日

泉直樹 『ドラフト下位指名ならプロへ行くな!』

泉直樹 『ドラフト下位指名ならプロへ行くな!』(実業之日本社 2008年)

プロ野球で活躍する選手を、体格、出身、指名順別などに分析して、成功の条件を探る内容。コンセプトに興味をひかれ購入しましたが、ちょっと期待外れでした。
というのも、データを整理して導かれた結果のほとんどが「まあ、そうだよな」というものばかりで、意外な結果がほとんどありませんでしたので。

そんな中でも気になったのが、高卒選手の成功法則。
やはりいくら高卒といっても、プロ入り後数年で結果を出さないと厳しいという現実が、改めて認識されました。
ここ数年、若手選手の育成に定評のあるファイターズは、高卒ルーキーのOPSを分析しているようですが、なかなか高卒選手がブレイクしない、どこぞの球団が心配になってきます。

2008年02月07日

『週刊東洋経済 2008年1月26日号』

『週刊東洋経済 2008年1月26日号』(東洋経済新報社 2008年)

特集が「スポーツビジネス完全解明」ということで、読んでみました。
野球関連の記事は多くありませんが、それなりに興味深い内容もありました。特に、大リーグのエージェントの移籍ビジネスの舞台裏については、もっと詳しく知りたいところです。移籍ビジネスの世界で、長谷川滋利の存在がずいぶんと大きくなっていることには驚き。

有力選手には、FAの2~3年前からエージェントが声をかけるそうですが、確かに突然、メジャー志向を打ち出して、数年後に移籍というケースは(けっこう近くで)あった気がします。ああいうときは、声が掛けられた時なんでしょうか。

570円と安価ですし、他のスポーツの経済事情もよくわかって、スポーツビジネスを広く浅く知るには、非常にオススメです。週刊誌ですが、バックナンバーがまだ買えると思います。

2008年01月21日

小関順二 『プロ野球でモノになる奴の法則』

小関順二 『プロ野球でモノになる奴の法則』(廣済堂書店 2007年)

内容は、アマチュア球界を中心に、筆者が観戦して注目した選手の技術論。
トップの位置、ステップの幅、塁間の到達タイムなどなど、ひたすら技術について文章のみで解説しています。これだけだと、よほど技術に興味のある人以外は置いてけぼりの印象ですが、そこかしこにちりばめられたプロ野球選手との比較で、興味深く読めてしまうのは、筆者の力量でしょう。
私自身も、技術面について、本書の内容を半分も理解できていないと思います。

各章で一人ないし数人の選手を実例に、技術の良し悪しを論評しています。
全体的にいいたいことは、個性を伸ばすのはいいが、基本的なポイントだけは守った上でないと成功しないということ。まあ、当たり前のことです。
とはいえ、ありきたりな指導者的な技術論ではなく、独自の視点を確立しているところは、他の技術解説本とは一線を画しています。

技術論にあまり興味がない人でも、今、他人がどう野球を見ているのか(楽しんでいるのか)という面を知るだけでも、楽しめるんじゃないでしょうか。
実際、筆者はよく野球を見ています(今更ですが)。職業柄、当然かもしれませんが、ここまで見ている同業者は、なかなかいないのではないでしょうか。

実は、個人的に、筆者にはあまりいい印象を持っていません。
何となく、ドラフトの際の高卒賛美的な雰囲気があまり好きになれないのです。それでも、ついつい手にとってしまいました。

2007年12月30日

『ドラフト 光と影』

『ドラフト 光と影』(オークラ出版 2007年)

特に目新しいトピックがあるわけではなく、1965年の第1回ドラフトから2007年のドラフトまでを、1年ごとに簡潔に振り返るだけの内容ですが、けっこう楽しめました。
キモは、各年代の注目選手をドラフト入団後に成功した「光」の選手と惜しくも球界から姿を消した(消しつつある)「影」の選手に分けて、振り返っている点。そして、やはり、おもしろいのは「影」の選手たちです。

ドラ1で入団も、その後は泣かず飛ばずで、結局成績を残せず引退なんて話は、本人は大変でしょうが、ファンからすると、色々と感慨深いものがあります。
タイガースの最近の「影」は、中込と的場。そういえば、的場は打てる大型ショートで入団してきたっけとか、中込も暗黒時代を支えてくれた功労者の一人ながら、グラウンド外でも、話題に事欠かなかったなぁとか。60年代、70年代でも、あの選手とあの選手が同期だったのかなど、意外な発見もあります。
ファン同士の居酒屋トーク的なノリで楽しめます。気楽の読めて、暇つぶしにはもってこいです。

全ドラフトの結果が掲載されているので、それを眺めているだけでも、それなりに楽しめます。惜しむらくは、引退した選手のその後をもっと知りたかったのと、誤字脱字や不体裁が目立つ点。

2007年05月27日

田端到 『図解 プロ野球「新・勝利の方程式」』

田端到 『図解 プロ野球「新・勝利の方程式」』(講談社+α文庫 2007年)

現在のプロ野球界を、個性的な監督が集まる「監督戦国時代」と評する著者が、おなじみデータスタジアムの協力を得て、12球団各監督の采配を検証した一冊です。
特に、落合監督と岡田監督については、丸々1章を費やすほど力が入っています。

本書で、「のびのびノーサイン采配」と評された岡田監督。
著者は、一昨年の今岡の5番起用や藤川のセットアッパー抜擢などを挙げて、岡田監督は「試合前の采配」が優れていて、「試合中の采配」を対象にすると、優秀さが見えてこないと岡田監督を支持しています。
確かに、指摘は理解できますが、逆に言えば、試合前に失敗すると、もうその試合はダメという解釈もできますので、やはり、試合中の采配が大切だと思いますが。

著者も言及しているように、実際、JFKを要しながら、岡田監督の1点差ゲームの勝率は芳しくありません。過去3年間で3つの負け越しです。ドラゴンズが、勝ち越していることを考えると、この辺りにタイガースの弱点が見えてきます。

また、自由に打つことを重んじる岡田野球を、本著では「ストロングスタイル」と呼んでいます。
個人的には、「ストロングスタイル」と、ドラゴンズのような守りを基本にした緻密な野球と比較したとき、前者が後者を凌駕しているポイントが、すぐには見つかりません。落合野球はつまらないとも言われますが(かつての森西武も同様)、それに負けていてはもっとつまらないのではないでしょうか。

ご都合主義的な面もある一方、各監督への鋭い指摘も多く、なかなか楽しめます。最終章の「日本シリーズの法則」も、一般的に言われていた短期決戦型のチームとはどういうものか、数値で示そうとする試みは興味深いです。
文庫のため値段も手頃ですし、かなり読みやすい一冊です。

2007年05月24日

小野俊哉 『松坂大輔がメジャーNo.1投手になるこれだけの理由』

小野俊哉 『松坂大輔がメジャーNo.1投手なるコレだけの理由』(洋泉社 2007年)

プロ野球好きの妄想爆発の一冊。
近年、増加しているデータ重視派評論家の一人である著者ならではの、データ分析に基づいた妄想的な予測(願望)が、列挙されています。

本書では、各選手のデータをもとに、シーズン55本塁打越え、200本安打、4割打者などの歴史的記録の今シーズンにおける達成可能性を探り、その結果、あくまで理論上の話ながら、そのほとんどが今シーズン実現可能と論証されています。
一見、バカバカしい空想にも思えるこの話。しかし、確かに松中(ソ)の56本塁打は魅力的だし、青木(ヤ)の100盗塁や、下位チームによる20勝投手育成作戦には惹かれます。

選手や監督には、優勝争いという横軸の勝負だけではなく、歴代記録への挑戦という縦軸の競争も、プロ野球の大きな魅力の一つであることを認識して、試合に臨んで欲しいものです。
緻密なスモールベースボールもいいけど、色々な意味で規格外の選手を、ファンも待ち望んでいるはず。

さて、題名にもなっている松坂の話は、今更なので省略。タイガースファンとして気になるのが、松坂と一緒に分析対象となっている、“同期”の井川です。
数々のデータは井川がタイガースにとってどれほど大きな存在だったのかを、証明しています。井川の不在を埋めるのは、並大抵のことではないと再認識させられました。

2007年04月29日

アンドリュー・ジンバリスト 『60億を投資できるMLBのからくり』

アンドリュー・ジンバリスト著 鈴木友也訳 『60億を投資できるMLBのからくり』(ベースボールマガジン社 2007年)

看板に偽りありですが、面白い。
「60億」とは勿論、松坂の落札額のことを指していますが、実は、原書が発表されたのは2003年。当然、松坂は一切出てきません。
本書の内容は、経済学者である著者による、2001~2002年シーズンにMLBに起きた球団削減問題や労使交渉に関する考察です。
これが非常に面白くて、看板に偽りがあっても許せます。

本書では、統計学上の観点から、「技能密度(一定人口あたりの選手数)」の低下が大記録の出現を妨げるとして、MLBの繁栄を拡大路線に求めたり、戦力の均衡を図るには、フランチャイズの規制を排除した自由市場型の解決策が有効とするなど、経済学的な考え方をベースとした分析や提言が繰り広げられます。

オーナーが繰り返し主張する球団の赤字経営(反トラスト法の適用除外根拠の一つとされる)については、独自の理論を展開。
赤字の実態は、関連会社間で損益をやり繰りする会計操作であり、多くの球団の純粋な経営は黒字、もしくはそれほど大きな赤字ではないとしています。

一般的には、肯定的に捉えられることが多い球団による地域への経済効果についても否定的です。このことから、行政機関など公的組織の球団への援助についても冷ややかです。

冷徹な経済学的見地に立った独特の分析は、非常に興味深いものばかりです。
分析対象はMLBですが、日本のプロ野球についても同じようなことが言えると思います。
どこかで聞いたような意見ばかりの日本の野球評論家たちとは、一線を画した分析の数々は、思わずうなづいてしまうことばかりです。

事例が若干古いことと、翻訳に難があること以外は、かなりお勧めの一冊です。

2007年04月16日

小関順二 『プロ野球問題だらけの12球団  2007年版』

小関順二 『プロ野球問題だらけの12球団 2007年版』(草思社 2007年)

開幕直前、気まぐれに3年振りに購入。
内容は、例年通りの開幕前の各球団評です。

タイガースについては、相変わらずの辛口評価。
主力選手の高年齢化について、「主力の高齢化でチーム崩壊の危機」とバッサリです。

小嶋の獲得についても、アマでの実績不足から「契約金1億円(推定)の価値は今の小嶋にはない」、「甘やかされて大成した選手はいない」などと酷評の連続。
確かに、大阪ガスでの実績不足は仰る通りです(昨今、獲得の裏に何となく怪しい雰囲気を感じなくもないですが)。
ちなみに、そんな筆者の一押し新人は上園で、「実戦派」と好評価。

野球関連雑誌での記事も多い著者。
選手の高齢化を極端に忌避し、高校生獲得を是とする。基本に忠実なフォームを好み、小笠原(巨)のフルスイングを批判する…。その主張の多くは、理論上はもっともなものばかりです。
しかし、実際にこの人の指摘通りのチームばかりになったら、プロ野球はつまらなくなるだろうなぁと思っております。

2007年04月03日

斉藤直隆 『プロ野球選手の知られざる生活』

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斉藤直隆 『プロ野球選手の知られざる生活』(アスペクト 2007年)

2冊(『プロ野球選手という生き方』、『プロ野球に関わる生き方』)続けて、試合以外のプロ野球の一面を紹介してきた著者の新作。
前作では肩透かしを食ったものの、非常に面白かった1作目に期待をかけて購入しました。

プロ野球選手の1日の過ごし方やシーズン中の移動、監督やコーチとの付き合い方など、グラウンド外での選手の生活を紹介するのが、本書の主な内容です。
しかし、残念ながらまたも期待はずれでした。そもそも「知られざる」の部分がほとんどなく、何らかのメディアで見たことのある内容ばかりです。

筆者の立ち位置が選手側に寄り過ぎていて(あとがきを読むと、よくわかります)、読者の方を向いていない印象を受けました。筆者は選手に相当近しい人のようなのに、表面的な選手の主張や行動を紹介するだけというのは残念です。
それなりには楽しめますが、対象年齢は高くありません。もしくは、最近、プロ野球に興味を持ち始めた人向け。

2007年03月19日

『野球小僧 2007年4月号』

『野球小僧 2007年4月号』(白夜書房 2007年)

『Number』同様、数年前から毎号購入している雑誌です。
かつては隅々まで読んでいたものの、最近は気になった2~3の記事に目を通すくらい。
今号はたまたま出先で時間があったため、久々にじっくり読んでみました。

面白かったのが、田端到「レンジファクター解析」です。
レンジファクター(RFと)は守備力を数値化し、失策数や守備率では測れない守備範囲の広さや守備位置の的確さなどを判断するのに有効な指標。メジャーでも注目されているとか。
具体的には、「1試合あたり何個のアウトに関与したか」を表し、(刺殺+捕殺)÷出場イニング×9で算出します。

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2007年03月14日

『プロ野球最後の真実』

『プロ野球最後の真実』(桃園書房 2007年)

書店でたまたま見つけて、安い装丁と思いつつも値段(600円)につられて購入。
記事のほとんどが桃園書房のムックに収録された記事の再録ながら、実におもしろい。

“ヤクルトのオヤジ”こと岡田正泰さんの話や寺原(横)のトレード秘話から、高橋由(巨)の実家の事情(入団3年目に、高橋家の土地や建物に設定された債権が消えて、さらに2年後には負債の7割が消えていた。その譲渡先は(株)よみうりだった)など、近々のスカウト問題に通じるような話まで、毀誉褒貶入り混じっているものの興味深い記事が並んでいます。
注目は、デイリーの松下記者。関西のテレビにはよく出演していて有名のようですが、恥ずかしながら(?)始めて知りました。エピソードもさることながら、その顔写真だけでも一見の価値ありです。

2007年03月05日

『Number 673号』

『Number 673号』(2006年 文藝春秋社)

『Number』はもっとも愛読している雑誌の一つで、基本的に野球と格闘技の号は毎号、欧州サッカーの号はそこそこ、それ以外は内容次第で購入しています。

今号の特集は、「松坂大輔」。
松坂で忘れられないのは、シドニー五輪の韓国戦です。
孤立無援、極限まで張り詰めた緊張の中で、悲壮感すら漂わせながら投げ続けた松坂。あれほど引きずりこまれた試合も、そう記憶にありません。今でも、あの混成チームが最高の代表チームと思っています。

これまでメジャーリーグにはあまり興味はありませんでしたが、なぜか今年のメジャーはやたらと魅力的に映ります。

2006年12月08日

『阪神タイガース検定 攻略BOOK』

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『阪神タイガース検定 攻略BOOK』(宝島社 2006年)

「アマチュア時代の能見選手が映画『ミスタールーキー』にタイガースの選手として登場していたのは知る人ぞ知る話。その能見選手がつけていた背番号は14である」。
こんな小ネタばかりを、ひたすら収録したのが本書です。

だからどうしたという話がほとんどですが、タイガースファンは買わずにいられないし、買ったら、検定も受けたくなる。うまい商売を考えたものです。

単純なミスだと思いますが、坂と谷中(楽)の逸話(69ページ)。
「坂選手が移籍したのは東北楽天」じゃなくて、「谷中選手が移籍したのは東北楽天」の誤りですよね。

2006年12月03日

工藤健策 『プロ野球 誤審の真相』

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工藤健策 『プロ野球 誤審の真相 球界をダメにするおかしな構造』(草思社 2006年)

“誤審”。
2006年シーズンには、そう呼ばれるものが多々ありました。本書では、そんないわゆる“誤審”騒動を実例を挙げながら検証していきます。

本書では、“誤審”と“”付きで表現しています。
これは、監督や球団が主張する審判のミスを表現しているのです。
この婉曲的な表現の含意は、『野球規則』には「誤審」という単語はなく、審判の判定こそが最終のものと定められているからです。

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2006年11月28日

良書です。『Gファイル 長嶋茂雄と黒衣の参謀』

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数日ぶりにMTを開いて、スパムコメントの処理をしていたら…ん?…河田弘道…河田弘…えー!
あ、あの河田さん!?あの、『Gファイル』の?

そうなんです!
1週間ちょっと前に、感想を書いた『Gファイル 長嶋茂雄と黒衣の参謀』の主人公とも言うべき、河田弘道さんらしき方からコメントをいただいてしまいました。

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2006年11月19日

武田頼政 『Gファイル 長嶋茂雄と黒衣の参謀』

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武田頼政 『Gファイル 長嶋茂雄と黒衣の参謀』(文芸春秋 2006年)

第2期長嶋監督期の巨人を追ったノンフィクション。
本書は、長嶋監督を、文字通り影から補佐した私的参謀・河田弘道氏が綴った、“Gファイル”と呼ばれる資料を元に、深刻な組織的欠陥を抱えた巨人軍の実態、そして、長嶋茂雄の実像を読み解いていきます。

長嶋の執拗な要請に応じ、真の長嶋政権確立に取り組んだ河田弘道氏。
選手を一流のアスリートとして育成し、チーム強化を図る一方で、組織のポリティカルゲームを制して、巨人軍を大改革するために、彼が日々綴った記録。それが、“Gファイル”です。
そこには、選手やコーチ、フロントの赤裸々な人間模様が、実に生々しく記されていました。

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2006年10月15日

山田雄一郎・山田雄大 『トリックスター』

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山田雄一郎・山田雄大 『トリックスター  「村上ファンド」4444億円の闇』(東洋経済新報社 2006年)

あの村上ファンドの検証本です。
村上元代表の言動について詳細な検証を重ね、そのウソや虚飾を暴露していきます。

小学生時代、小遣い代わりに父親から100万円を渡されて、サッポロビールの株を買って何億円にもしたという“村上伝説”のウソを皮切りに、これまでの数々の詭弁を追求したり、“恥ずべき阪神ファン”の福井俊彦(この人が